2026年度 第4回デジタルヒューマン協議会を開催(2026/7/16)
2026年度 第4回デジタルヒューマン協議会を開催しました。今回は、AIやアバターと社会制度をめぐる有識者記事の紹介と、地方空港で導入が進む多言語案内AIサービスの提供企業へのヒアリング報告をもとに議論を行いました。
AI・アバターと社会制度をめぐる議論
AIやアバターが一般化する社会において法制度をどう変えていくべきかを論じた有識者記事(学習院大学 小塚荘一郎教授)が紹介されました。人間という概念から法人という概念が生まれたように、アバターについても人や法人の概念を拡張した存在として捉えられるのではないかという考え方が示されました。あわせて、デジタルヒューマン市場は2025年の約74億ドルから2035年には約493億ドルへ拡大すると予測されており、カスタマーサービスや医療アシスタント、研修・教育、エンターテインメントなど幅広い領域での成長が期待されていることが共有されました。
地方空港における多言語案内AIへのヒアリングから見えた現場の実像
大型ディスプレイにアバターを表示し、音声やタッチ操作で空港内外の案内を行うサービスを提供する事業者へのヒアリングを実施しました。地方空港では案内スタッフの確保が難しく、特に多言語対応できる人材の確保が課題となっていたことが、こうしたサービスの導入背景にあります。実証実験ではなく、空港が購入して継続利用する本格運用として定着している点も特徴です。
効果としては、人手不足の解消や24時間・多言語対応に加え、無機質な案内端末に比べてアバターの方が話しかけやすく、利用者との雑談から潜在的なニーズを把握できる可能性も付加価値として挙げられました。一方で、応答開始までに数秒を要する応答速度の課題、多言語における自然な発音・表現の検証の難しさ、ハルシネーション対策としての「わからないことは答えない」制御など、実運用ならではの課題も共有されました。
<事務局コメント>
今回のヒアリングを通じて、これまで「人間に近いフォトリアルな外見」を中心に捉えてきたデジタルヒューマンの対象範囲について、外見の様式ではなく利用目的や提供価値を基準に考えるべきではないかという議論が生まれました。案内・説明・問い合わせ対応から、人間の担当者への引き継ぎ前の一次対応まで、現在の主な活用傾向を踏まえつつ、今後はキャラクター型の活用事例も協議会の検討対象に含め、議論を続けていきます。
引き続き、デジタルヒューマン協議会ではデジタルヒューマンの社会実装を推進するために、活動に取り組んでいきます。
取り組みに賛同していただける会員様も募集しておりますのでご興味ありましたらこちらをご覧ください。
