2025年度 第3回デジタルヒューマン協議会を開催しました。今回は協議会会員のNTTドコモビジネス株式会社/吉田様に「デジタルヒューマンへの取り組み」について、NEC/兼保事務局長より、世界トップレベルの画像認識技術についてご講演いただきました。
社員型デジタルヒューマンの実現
NTTドコモビジネスでは、CONNちゃん(女性型)とHAKU君(男性型)という2名のデジタルヒューマンが”社員”として活躍。人格(生年月日・趣味・性格)を明確に設定し、特許取得済みの人間的対話技術により、ビジネス現場での実用的な接客を実現しています。
小売・金融・観光など幅広い業界で実証実験を展開。顧客データ・顔認証・商品情報を統合し、個々の顧客に最適な提案を自動生成することで、CX(顧客体験)の最大化を目指しています。
<事務局コメント>
デジタルヒューマンに明確なペルソナを設定し、実際の社員として位置づける取り組みは、顧客との心理的距離を縮める重要なアプローチだと考えます。特に、ドコモビジネス様の強みを活かされたシステムは、パーソナライズされた顧客体験の実現に大きく貢献するものと期待しています。
NECの先進的画像認識技術
エントロピー解析による行動パターン抽出技術では、通常歩行・立ち止まり・徘徊などの行動を数値化し、不正検知や異常行動検出を実現。プライバシーに配慮したミリ波センサーによる非カメラ型人物認識技術も開発中です。
さらに、映像認識と生成AI(LLM)を連携させ、事故映像や空港監視映像から自動的に状況を理解し、報告文を生成するマルチモーダルAIの実用化も進んでいます。
<事務局コメント>
画像認識技術とデジタルヒューマンの融合により、来訪者の行動や感情を理解し、より自然で適切な対応が可能になると考えられます。特に、プライバシーに配慮したセンシング技術は、EU AI Act等の規制強化の流れの中で、デジタルヒューマンの社会実装において極めて重要な要素となるでしょう。
引き続き、デジタルヒューマン協議会ではデジタルヒューマンの社会実装を推進するために、活動に取り組んでいきます。
取り組みに賛同していただける会員様も募集しておりますのでご興味ありましたらこちらをご覧ください。
